出張前に会社に寄りたくて、南武線の始発に乗ろうとした。
 駅まで向かう途中、水色のカードが落ちているのに気がついた。定期券だ。私もなくして金銭的に辛い目にあったことがある。駅に届けてあげよう。
 手に取って見てみる。期限が切れていたら意味がない。ふむふむ。「13.4.19まで 継続」 ならば、まだ有効だ。「品川←→矢向」か、川崎で乗り換えるのだな。私の通勤路とオーバーラップしてる。
 定期券には名前、年齢、性別が記載されている。あまり見ては行けないが、ついついその個人情報蘭に目が行ってしまう。
「レオナルド・・・外国人か、落とし物を見つけるのは大変だろうなぁ。」
一人で外国に来て、働いている青年の姿が思い浮かんだ。頑張っている姿。
 さて、視線はその先に進んだ。
「でぃ・・かぷ・・りお・・さんか・・・ディカプリオ〜?!」
そう、そこには『レオナルド ディカプリオ』と書かれていた。

 「そうかぁ。レオナルド・ディカプリオさんかぁ。毎日、矢向から通勤、大変だなぁ」
 「一ヶ月定期とは、また細かい」
 「ということは、ここを通ったんだ〜」
 「身近に感じるなぁ、レオナルド・ディカプリオさん」

 早朝の尻手駅。駅員に拾得地点を説明して、落とし物を渡した。
今日か明日には尻手駅か矢向駅の拾得物連絡ボードに名前が記載されるだろう。
『4/16 レオナルド ディカプリオ』と。

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