トラブル続きで作業が終わらず、ゼミを無断欠席してしまった。
ゼミといっても、順番で担当が回ってくるようなゼミではない。有志による講義をゼミと呼んでいるだけだ。内容も仕事とは全く関係ない。
 久が原に平日は19時〜21時の間しか開いていない古書骨董屋がある。そこで月に1回、講師を呼んでゼミが行われている。講師は東京芸術大学の竹内先生。前は五島美術館にいらっしゃったそうだ。茶器とその周辺についてのお話。先生手製の資料(コピー)を元にスライドなどを使ったり、店内にある骨董を使ったりして講義は行われている。
 昨年秋、何気なく立ち寄った骨董屋の主人と話し込み、「今度、こんなことをしようと思うのだけれど、いかが?」と誘われた。陶磁器の価値に付いては、判らない点が多い。TVの鑑定番組を見ても、何が「よい品」なのか判らない。しかし、厳然と評価は存在している。その評価パラメータは「芸術的価値」なのか「技巧的価値」なのか、それとも「歴史的価値」なのか。判らない故に、また興味があった。話を聞いて、「こんなところでゼミをやるのか〜。そのこと事態、面白そう〜!!」「将来、RPGに於いて役に立つかもしれないな〜(まず、ないだろうが(苦笑))」というような考えが浮かび、参加することにした。
 ゼミ参加者は10名。店内スペースの大きさによって定員が決まった。開催当初はゼミの方針も決まっていなく、暗中模索状態だった。それが、2月から「『山上宗二記』と名物茶道具」というテーマで進むことになった。今回はその第3回目のはずだった。今回もそうだが、何故か出張と重なる。前回の話が面白かっただけに、残念だ。
 前回のゼミでは何種類かある「山上宗二記」を比較し、そこで述べられている「名物」の中で、現存するもののスライドを見た。今のところ、限りなく文献研究。戦国時代の武将と「名物」の関わりなど歴史的関心を満たしてくれた。茶壺が保存だけでなく、熟成のためのものでもあったとは知らなかった。「名物」の茶壺に入れておいた茶は実際に美味しいらしい。つまり見た目だけでなく、実用的にも意味のある名品だったことになる。このことは私にとって、意外なことだった。スライドを見ながら、現在どこに所有されているかとか、個人蔵を見に行ったときの話を聞いた。大徳川家なんて初めて知った。
 今回は前回の続きなのだが、どんな話が展開されたのだろう。残念だ。次回は5/17。この週はイベントが目白押し。出張が有りませんように。
 それにしても、この縁、いかにもRPG的ではないか。もしあの頃、久が原の商店街を散策していなければ絶対フラグは立たなかったのだ。「芸術」というと堅苦しいが、私とそれらとの関わりは大概こんな感じで始まっている。

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