蒲田にわりと旨いラーメン屋がある。たまに猛烈に食べたくなる。
「べらんめえ」という店。JR蒲田駅東口を出て右。環8を目指して少し歩くと左手にある。ぶつ切りチャーシューメンが有名なのだが、今日はただのラーメンにした。それでも固めの細麺ととろけるチャーシューが愉しめた。

 「べらんめえ」という言葉は江戸の職人言葉だと言われる。「男言葉」の1つだろう。で、これから無理やり「EASTERN YOUTH」に持ってこよう。
 彼らは男言葉の口語で歌う。そのせいもあって、非常に「男臭い」歌に仕上がっている。男が男口調が歌う。その辺、ある意味で古臭いと感じる。吉田知加さんのように女口調で歌うのにそれを感じない。何故だろう。そして、いつからそう感じるようになったのだろう。
 今の時代、「女になる」のも大変だが、「男になる」のも大変だ。女らしいという言葉が持つ幻想は今だ呪力をもつが、男らしいという言葉は80年代にかなり解体されてしまった。
 幻想に翻弄されるのは悲劇だが、無効な幻想だと言われながらそれを求められるという状態は喜劇だ。そして、それは大きな悲劇を生み出す。いや、生み出している。指標がない中で悶える「男候補生」。きっかけも、機会も無化されて。タダ、トホウニクレテイル。
 何も無い。それこそが一番の呪いかもしれないな。あるはずの、手に入れるべきものの存在の亡霊を追いかけつづけなければならない。
 何故、あのような凶悪な事件が起こるのか?起こさなければならないのか?弱いものに見せる残酷さ。
 ああいう事件を考えるのに、この「亡霊」からのアプローチも1つの方法かもしれない。

 今のところ、「EASTERN YOUTH」しかパンクロックを知らないのでジャンル評はできないが、彼らの歌にある日本的男臭さ、かつて「ダサい。お洒落じゃない。」と切り捨てられたものがバンドの魅力の1つになっていると思う。こんなことを言うと彼らに罵倒されそうな気もするが。

『くやしさが男をつくる みじめさが男をつくる 悲しさが男をつくる 復讐心が偉大な男をつくりあげる 強大な敵がおまえを真に偉大な男につくりあげる』

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