いぬもあるけば・・・「リスクセンス」
2002年3月21日『リスクセンス』 ジョン・F・ロス:著 集英社:刊
という新書を購入。リスク・マネジメントはこのゲームにおいて普通に行われている。そのマネジメントが実際の状況に適宜しているか見直す必要がある。トンチンカンなことをしていることもありえる。「杞憂」「羹に懲りて膾を吹く」などの諺があるのはそういう事が多いという証だろう。マージメント能力はリスクを捉え、自分に照らし合わせて比較・評価する能力 − 「リスクセンス」が在って初めて機能するものだと考える。そして、このセンスを支える能力が情報収集・分析能力だ。以前、話題にしたメディアリテラシーもこれに含まれるだろう。
この新書では確率統計の思想がリスクの大きさを、望まない事態を引き起こす確率という数値で表し、同じ望まない事態を引き起こす他のリスクと数値で比較できるようになった顛末が示されている。これはリスクを評価する便利な道具だが、使い方をしらないととんでもない結果を引き起こすことがある。
半分ほど読んでみたが、かなり平易に書かれていて、確率という言葉にアレルギーを持っている人も読むことができる本だと思う。本の内容よりも別のところで興味を引く点があった。アメリカ国内の読者を意識した本であるため、例えや引き合いに出される人物に余り見覚えや聞き覚えがないことがあった。逆にこれから、アメリカ国内の歴史教育やTV事情などが垣間見られる。
この本は一年前に発刊されているが、その存在を知らなかった。もしかしたら、視野に入っていたが認識していなかったのかもしれない。
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