みどりの日。
 久々に下北沢にやってきた。windfallのライブがあるのだが、それよりも随分早い時間に到着した。そこで、熊崎さんの紅茶の本に載っていたお店を調査も兼ねて寄ることにした。「La Paletre」という喫茶店。いちごとアンズのケーキとダージリン。お茶はポットにカバー付きで。ケーキはしっとりした焼き菓子風。PDAで日記を書きながら、頂く。美味しかった。スコーンが持ち帰りできるらしいので3個セットを購入。 明るい店でお客が沢山きていたが、私が期待していたものとはちょっと違う。本では気さくな店員のいる和める店とあったが、店員のレベルは普通のアルバイトという感じ。カウンターに座って、文庫本を片手に好きな時間を過ごすという店ではなかった。回転率がいいというのは経営上は良いことだが、客にとっては腰を落ち着けられない、ちょっとおしゃれなだけの店でしかないということになる。店のコンセプトと運営にギャップを感じた。ちなみに持ち帰ったスコーンも美味しかった。
 店を出て、直ぐ近くにある「イカール館」の前を通った。伊藤文学さんが経営する喫茶店でルイ・イカールの絵が飾られている。そのため、何回か足を運んだことがある。今日は別口があるので寄れないが・・・と思いながら看板を見ると何かが貼ってある。なんだろうと思って見てショックを受けた。閉店のお知らせだった。「24年間に渡り、利益度外視で営業を続けてきたが、3月末で店を閉めます」という内容だった。もっと頻繁に訪れていたら、このような形で閉店を知ることもなかったのに・・・。1つ、お気に入りの店が消えた。哀しかった。
 線路を渡ってみずほ銀行の脇の小道に入る。突き当たったビルの2階に今日のライブの会場である「Village Green」があった。まず驚いたのはかわいい内装。改装して間もないので新しいのだが、いたるところにあるイラストが今まで訪れたアイリッシュパブと違うところであることを教えてくれた。店内にはボタンアコーディオンやら古楽器が一見インテリアとして飾られている。
 かわいいのは店の広さも。テーブルが4つほどしかなく、カウンターもない。私が来たときには10名ほど座っていたが、追加の丸椅子を含めても後10名座れるぐらいしかない。お店というよりは、オーナーの隠れ家の一室と言った感じ。オーナーの・・・と言ったのには訳がある。この店のオーナーはイラストレーターの米山永一さん。ポンキッキなどで使われていたり、絵本を出している。見たことのあるタッチのイラスト。飾られていたり、意匠されているイラストは彼のものだった。
 店員は緑のバンダナを頭に巻いている。顔見知りがいるテーブルにお邪魔して、ギネスとフィッシュ&チップスを頼んだ。
 ギネスをちびちび飲み始めるとライブが始まった。いつもはパブの片隅で環境音楽みたいな感じで聞かれているのだが・・・ここではお客は彼らの音楽を聴きに来た人たちばかり。山本さんがきちんとしたMCをしている!まるでライブみたい(爆)。いや、滅多に曲目紹介なんてしないので。次の曲は映画タイタニックで使われている曲で・・・といった感じ。いつもと雰囲気がちが〜う。
 最初のステージが終わり、次のステージが始まる間に大きなシートが回ってきた。なんだろうと見ると、絵本にあるような村の風景のあちこちに名前を記入する欄がある。村民名簿だそうだ。あいている場所の番号を登録すれば、その場所に住んでいる村民になれる。面白い趣向だ。本名で登録している人がほとんどだが、私はハンドルの「DIRAS」で登録。子供の頃、絵本にあった不思議な夢の国(大きな木や洞窟の中の沢山の部屋など)に住むのに憧れたことを思い出した。゜
 オーナーもボタンアコーディオンを嗜む人らしいが、店主もフルートを吹くらしい。彼女もウッドフルートで飛び入りするシーンがあった。お客として来ていたyasukoさんも店のスプーン2個を使って、客席でパーカッションとして飛び入りしてみたり。
 そんなほんわかしたムードで2ステージ目も終わった。談笑していたら、追加で演奏するとメンバーが準備を始めた。演奏が終わってから、店にたどり着いたお馴染みさんのために一曲演奏するために。
 すべてが終わった後、終電までのときを過ごした。「みどり村」。また訪れたくなる店だった。

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