東京駅の八重洲地下街に面白い店があることを知ったのは8/11に大井さんに会った後、地下街を軽く見て回ったときの事だった。
東京駅から一番離れている24出入り口の前に「叶家」があった。越後の酒と料理の店だが、そんな地方料理の店がまさかチェーン店だとはしななかった。銀座を中心にこれで9店目。出店地区を見るとその戦略が判る。ま、その話は脇に置いておいてともかく、気になる店だった。
 仰木さんと呑む話になったときに思い付いたのがこの店。万一やばそうだったら、他の店もある。以前から東京駅周辺で呑める店を探していたので、偵察も兼ねて行ってみることにした。
 客層でどんな店か判るが、この店もかなりはっきりしていた。40歳以上の男性グループか20代後半から30代の女性グループというのが典型的客層。金曜日であることもあるが、女性が思った以上にいた。
 入ってすぐの大机。真ん中を仕切ってカウンターとしている。全体の内装は田舎風をイメージした感じ。気分を変えるために床に段差を付けているのだが、酔っ払ったお客が踏み外すことが多い。事故が起こる前にこの段差は無くした方がいいと思うが。
 そんな観察を一頻りした後にメニューを見た。まずは酒。久保田のかなりいいものが揃えてあるがそこに個性はない。有名どころ以外にどんな酒があるかが肝要。で、驚いた。「緑川」がある。それ以外にも余り有名でないがいい銘柄の酒があった。それとここは鶴齢と提携しているのか、これが普通酒として置いてある。割と安い値段で呑める酒がこれならば安心だ。
 枝豆は黒埼茶豆。先日、小田急百貨店のデパ地下で買ったものに比べれば小ぶりだが、小皿一杯の値段を考えると妥当か。仰木さんから黒崎茶豆の冷凍食品があると聞いた。冷凍食品、侮り難し。栃尾の油揚げは新潟の下手な居酒屋で食べるよりも美味しかった。野菜に比重を置いてツマミを選んだのだが、外れがない。何より驚いたのは漬物が美味しいこと。3種の野菜の漬物だが、1つの野菜がなんだか判らない。瓜科の野菜であることは判るのだが・・・。そこで店長に声を掛けて尋ねた。漬物は生酒のセットとして付いてきたものだったもので尋ねないと判らなかったのだ。で、野菜だが、契約している農家の地物野菜で市場に出回らないものらしい。地元で食べているものを分けてもらっているという。京野菜や水茄子の様に特定の地域だけで食べられていた野菜だった。単純な料理に店の考えが出てくる。若い店長は何が良い物か判っている人だった。この人がやっている限り、この店は大丈夫だろう。それ以外のアルバイト店員のレベルがもっと上がれば尚更。チェーン店であることを知った今、経営者がどういう人だか興味がある。こういう人を見つけて店長に据えられる人はどんな人だろう。
 仰木さんと、向いの席の女性二人の様子をついつい観察してしまった。「越の影虎」を頼む二人にちょっとミラージュの影が・・・(爆)。
 下手に高い酒や刺し身などの値が張るものを頼まなかったこともあって、思ったより安く上がった。美味しい物を食べながら、手頃に旨い酒を呑むという時に使える。

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