いぬもあるけば・・・「きりえ」

　早退して蒲田駅に。駅ビルの花屋で小さな花束を購入。更に書店に寄って、ゲームギャザ5月号を2冊購入。新人の店員さんに確認された。ふっ（遠い目）。彼女には読者参加ゲームというゲームがあることなど知る由もないだろう。参加用葉書のためだけに買い占めるゲーマーについても。
　日暮里駅を降りて、桜が満開の谷中墓地を通り抜ける。まだ夕方なのに、墓地の桜の根元には大勢が。風もないので良いお花見日和。通り抜けた先にある酒屋に寄ったところ、20人分のお酒をオーダーする花見客がいたりしてお花見モード。この店は焼酎に力を入れていて、日本酒は高い値段のものしか置いていない。一升3K円のお酒なんて皆旨いだろう。酔鯨の特別本醸造を選ぶ。2K円。
　坂を下りて、ギャラリー猫町に。松風直美さんの個展「猫畑収穫祭vol.10」（開催期間は4／13まで）のオープニングパーティに参加するために。
　今回の展示の目玉は、いろは47文字から始まる言葉とそれに応じた絵を切り出した切り絵。47種も考えて切る作業は流石に大変だったろう。それ以外に注目なのは、にゃんこ碗。お碗の底に松風さんの猫が描いてある。く〜っ！
　
　持ち込み用に買った一升瓶を提供。花束を松風さんに。会場にいる人は、ギャラリー猫町に関係する猫アーティストや松風さんの知り合いが多い。もしくは、松風さんのBBSの馴染みの人。何かしら物を作る人が多い。中でも驚いたのは、カッターナイフ片手にちょっとした物から猫を削り出す女性。最初、熱心に何を削っているのかと思った。ワインのコルク栓だった。それをオルファのカッターナイフで器用に削って‥‥気が付くと猫の人形に。カッターナイフは彼女のもの。他のメーカーのではなく、これがいいのだと。そして彫刻刀でなく、カッターナイフなのだと。更に凄いものを見せてくれた。割った割り箸の頭の部分を削り出した。先ほどのカッターナイフで。よく細かい物を削れるなぁと感心している間に、割り箸の頭に猫が現れた。う〜ん、凄い。コルク猫と割り箸猫は今、私の部屋のテレビの上で並んで座っている。

　お客は関東近隣から来ているのだが、何故か群馬県に関わる人が多いのに気が付いた。早目に帰られた人は前橋の人だし。ギャラリーで売っている猫の写真はがきを撮影している人は嬬恋村に住んでいる。三原と鬼押し出しの間に住んでいるとのこと。他にも高崎出身や伊勢崎出身の人が。確率的にどうなのだろ。
　パーティ手作り料理を肴に、それぞれが持ち込んだお酒を呑んだ。ギャラリーの人が用意してくれた料理が美味しい。実は料理そのものは余り期待していなかったのだが、いい意味で裏切られた。松風さんが持ち込んだ鮒寿司は‥‥流石に匂いのキツサに敬遠する人が多数。お祝いなので参加費無料なのだが、それでは余りにもということで、日本酒を持ち込んだ次第。酔鯨を知っている人がいて、ちょっと嬉しい。先程の猫を削り出してくれた女性がスコッチをそれもストレートで飲んでいるのを意外に思って話を聞くと、本当のスコッチ呑みの人だった。夜、自室でジャズを聞きながらシングルモルトをやるらしい。う〜ん。日本酒も呑むというので、どんな銘柄が好きなのですか？と尋ねたら、なんと「鶴の友」の名が。何故、「鶴の友」を知っているのか？その訳を聞いたところ、○年前に家族で新潟に旅行に行ったときに泊まったビジネスホテルで薦められた酒屋で日本酒を買って以来、そこから通販して‥‥。新潟？ビジネスホテルで薦められて？酒屋？通販？　‥‥‥‥早福だ。「八海山は好きじゃない」という言葉からも、おそらく。こんなところでまさか「鶴の友」の名を聞くとは思わなかった。意外や意外。
　
　21時を過ぎ、パーティもそろそろお開き。今回、特別に作った冊子を買って、松風さんのサインを貰う。切り絵を纏めて印刷したもの。良いです〜。