近くの書店で下巻を買って、ガストに移動。ビデオの予約をし忘れたのに気がついて家に帰るまで読み続けた。それから更に読んで、読み終えた。
 ・・・直木賞?直木賞ってどんな賞だったけ?
 『びみょ〜』な作品。
 発表当時は抜きん出ていると評価されるものがあったのだろう。警察の内部をリアルに書いていると評価されたのか。
 読ませる犯人と主人公だったのだが、肩透かしで終わってしまった気がする。
犯人と主人公の接点が余りになさ過ぎる。2つの世界は交わることなく終わってしまった。
 解説では、純文学的な作品という感じの評価をしているが、果たしてどうだろうか。ニューウェーブの様に人間描写に重きを置いている感じだが、書き切っているという感じがしない。終わり方があっけなさ過ぎるからそう思うのだろうか。
 結局、犯人を主人公は『理解』することはない。親しい人や社会に対しても。その事を主人公が気付けない悲しさならば表現されている。
 犯人の悪を人外の物にしてしまっているが、それでいいのだろうか。人外の悪を人は裁くことは出来ない。犯人本人にとっても人外の悪は理解できない。理解できないものを悔いることは出来ない。ただ、神の手に触られた者として扱うしかできない。

 中途半端なご都合主義な展開が多いので、自分が何を読んでいるのか判らなくなる。おそらく、これはミステリーでも警察小説でもない、別な物語なのだろう。
 あることが起きて、それによってまた何かが起きる。人は為す術もなく、ただ流れに流されるだけ・・・
 そうカイシャクすると、なるほどとも思う。
 
 さて、読み終えたわけだが、一番の謎について考えないと。
 この本を薦められた理由を。どのレベルまで掘り下げるべきなのだろうか?

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