いぬもあるけば・・・「日本SF大会 初日」
2003年7月19日 池袋に着いたのは8時半。集合時間の9時にはまだ余裕がある。そこで駅蕎麦のあじさいで朝食を取った。うどんを食べていると、後ろから肩を掴まれた。別に誰かに迷惑を掛けている訳もなく。となると、知り合いか?池袋界隈在住の知り合いの顔写真の束が高速に捲れられる。が、そうではなかった。上越のKさんだった。同じ企画に参加するためにやってきて私と同じように朝食を取ろうとしたと。濃い企画故に集合場所で知り合いに会う可能性は考慮していたが、まさかこんな場所で・・・完全に不意打ちだった。
池袋駅東口キンカ堂前にはためくアヤシイ旗。その周囲に屯する人たち。彼らが「まおちゃん計画」参加者に違いない。乗り込んだバスは朝霞駐屯地にある陸上自衛隊広報センターに。和光市に知り合いが住んでいるうちにオフ会をやっても面白いかな?と思いつつも結局果たせなかった場所。今回の企画がなければ態々訪れることはまずない。Kさんが言うに、最近、ここで仮面ライダー555の撮影があったのだとか。なぜ主人公がピザの配達でここに紛れ込んだのか謎だという。着いて、まず広報センターの2Fの会議室に。誰もエレベーターを使わずに階段を当たり前のように上るところがいかにも大会参加者らしい。館長からブリーフィングを受ける。説明慣れして、弁舌爽やか。その後、施設を見学。今日はイベントが開催されている。高機動車の試乗会は「駐屯地遊覧」でゆっくりとしたもの。装備品展示では小銃や携帯地対空ミサイルや携帯無反動砲などを触って構えることができる。狙撃銃の担当者の1人はレンジャー部隊の人なのか顔に迷彩を施してにこりと微笑んでいた。展示車両で特別なものは化学防護車など。車両に近づくと銘板を探してしまう癖が。
施設の中の展示は対戦車ヘリコプターAH-1Sと90式戦車、それとレンジャー部隊の装備品やコスプレコーナー、フライトシミュレーター、映像上映室など。AH-1Sは各種装備品がどの辺りに着いているのかとか、アレはなんの機材なのかとか想像したり。90式戦車はその中は入れないが、砲撃手用のハンドルと照準のセットが別に展示されていた。もちろんここでも銘板を確認。銘板があるということは、試作品であるが本物ということ。そう、ここに展示してあるもの、外の車両も含め、はほとんど研究試作か何かで作られたもののようだ。AH-1Sのプログラムされたフライトシミュレーターに乗った。20mm機関砲を射撃した時の反動も模されている。結構激しいのだなぁ。コスプレは女性参加者のグループが楽しんでいた。そんなこんなで割とあっという間に2時間が過ぎた。広報センターということもあって、女性の自衛官が多く配置されていた。我々以外にも多数の家族ず連れが訪れていたので、これは正解なのだろう。
バスの中でお弁当を頂く。次の目的地は那須の「明治・大正・昭和戦争博物館」。はっきり言ってかなりイロモノな施設だ。笑えないぐらいトホホな施設だったらどうしようかと不安を抱えながらバスに揺られた。そして、その施設はある意味で期待を裏切らず、ある意味で我々の予想を遥かに凌駕したものだった。お勧め。館長がご健在の内に一度訪れてみてはどうか。館長そのものが一番の目玉だった。館内に無造作に展示されていた、戦艦大和の大型模型は、東宝で使用したものを処分に困って譲り受けたものらしい。最初、皆で苦笑いしながら見ていたのだが、コアな参加者一行によって某有名特撮映画で艦橋を替えて別の船として使用された由緒正しい模型であることが判明した。そして、改めて「何故、こんなところに・・・」と感慨を新たにした。他にも満州国の本物の国旗とか・・・。如何にも贋物っぽいものもあれば、他のところでは見ることができない戦時下の生活品や出版物などレアなものや貴重なものもある。将に「玉石混合」。館長が亡くなったら、おそらくこれらの資料はほとんど全てガラクタとして処分されてしまうのだろう。きちんとした学芸員が資料整理すれば、他にはない資料として生まれ変わる可能性もあるのに。帰りに館長が企画した銀河高原ビール製造のビールを2缶購入。これもネタになりそうだなぁ。最後まで館長のテンポに振り回されながら、バスは博物館を出た。
16時過ぎに会場のホテルニュー塩原に到着。チェックインをし、荷物を部屋に置いて一休みした後に、レストランホールに。オープニングパーティ−だ。と、ゆっくりしすぎていた。ゲストの紹介が既に始まっていたようだ。野田元帥が話されている。話題は先日、トリビアの泉の「ガチャピンにはモデルがいる」の件。高千穂先生などが絡んだもっと詳しい話など。色々盛りだくさんな内に、乾杯の挨拶がなされ、パーティーが始まった。立食パーティー形式だったので、料理が瞬殺されてしまうという忌まわしい昔話を聞いてたこともあり不安だったが、実行委員会も十分承知だったのとホテル側がきちんとした対応をしたこともあり、料理が無くなって・・・という事態にはならずにすんだ。参加者多数の為、ちょっと目を離すと知人を探すのが大変というのは仕方ない事か。 アトム元年ということで、アトムがゲストにやって来る・・・手はずだったのだが、タイムパトロールの監視が入ってダメになった(笑)。 パーティーが終わってから気が付いた。自分が失敗をしていたことを。睡眠不足のところにお腹一杯食べ、そしてアルコールを摂取。これから、夜の企画に参戦するに辺り、激しい睡魔とのバトルが予想された。
分科会は1つ90分。今日は20時、22時。24時と3つの時限がある。20時〜は「アニメを報ずる」という「アニメ出版業界の恩師とも言われる飯塚氏の業界昔話」を聞く企画に惹かれたが、結局「電脳ゲーム版『星界の戦旗』の部屋」(赤井孝美、森岡浩之、江田恵一)の部屋に紛れ込んだ。発売前のゲームのデモ画面だけでなく、実際のゲームの様子も見ることができた。アーヴ語対応というのが如何にも。特有の表記故にルビ振りが必要でそれが大変だったようだ。大変と言えば、このゲームには森岡浩之の短編が付く予定なのだが・・・。大変みたいだ(苦笑)。
22時は「指輪物語・夜話2」(ひかわ玲子、小谷真里、他)。映画「指輪物語」を語る場。各人、最初はいつ、どこで見た?という話題から、「果たして3部で終わるのか?もしかしたら、補遺版が作られるのか?(笑)」とか、「アメリカではファンタジー映画は売れるという認識になったらしい。『エルリック』が映画化される。ムアコックはエターナルチャンピオンシリーズ全ての映画化権を売った。」という、事情通には周知かもしれないが、私には驚くべき情報が披露されたり、サムのあれほどまでの献身っぷりに萌え〜から、更に何故か今度売り出されるSFマガジン9月号はスゴイ。何がスゴイって表紙がスゴイ。一瞬別の雑誌だと見まちがえるほどの○○っぷり。特集で収録されている作品も、とつとつとした感じの文だった作品を浅倉氏による翻訳により、物凄いものになっていると。読みかけの本で『翻訳』という言葉が頭にあったこともあって、興味惹かれた。終わった後に『本体』の名簿登録すべく「ぬいぐるみ参加者の部屋」に駆けつけたが、時既に遅く、撤収完了していた。
24時。「『ロード・オブ・ザ・リング』字幕の裏話」という字幕の訳の問題について深く関わった高橋誠さんのネットなどではとてもできない裏話を聞くという企画に惹かれたが、ちょっと様子見のつもりが「真夜中のプログレはエンドレス」(巽孝之、菊地誠)にどっぷり。kさんが巽さんの『プログレッシブロックの哲学』を見せてくれ、その中にKBBやキルシェが紹介されていたのを見たのが理由。プログレに詳しくなくても楽しめそうだったから。主催の二人は最初5人ぐらいしか集まらないのではと懸念していたのだが、蓋を開けたら20人近くも。企画は持ち寄った秘蔵音源や映像などを鑑賞するというものなのだが、イエスやクリムゾンなど全く出ない独特な路線。しかし、そこで披露されたものの破壊力は物凄く・・・。EL&Pのライブ映像。押し倒されるオルガン。倒れるその瞬間に挿入される打ち上げ花火の炸裂シーン。これは・・・ガタコンで観た「ばくはつ吾郎」と同じネタだ。ギャグ映像としか見えない。そして極めつけの『回転するピアノ』。観た瞬間、SANチェックをファンブルして、一時的発狂。会場に広がる爆笑。すごい。続いて、72年に行なわれた後楽園ホールでのライブ映像。菊地さんは、「当時の外タレの日本公演は酷いものだったが、ELPは本当にきちんとやっている」と驚いていた。その公演では、いつものようにオルガンにナイフを突き立てるのではなく、日本刀で斬り付け、突き刺していた。時折入る、テロップに明治製菓やオリエント時計などがあり、民放の生放送らしいのだが・・・。
それから「破壊的な演奏によって既存の音楽を破壊することで、それの背景にあるものを破壊するという模索をしていたという点でキースとジミヘンは繋がっている」と、巽さんがウッドストックでのジミヘンのアメリカ国歌演奏の映像を参照した。
最後に「IT’S TOO LATE~ザ・ピーナッツ・オン・ステージ」をもう一度聴く。知らなかった・・・・。あの「モスラ」のザ・ピーナッツがクリムゾンの「エピタフ」をカバーしている・・・。しかも・・・(吐血)。このCD、手に入れるしか・・・
企画がプログレなこともあり、90分という規定はどこへやら。終わったのは28時。そらが白み始めていた。
一度も温泉に入っていないので、慌てて入る。そして、爆睡。
池袋駅東口キンカ堂前にはためくアヤシイ旗。その周囲に屯する人たち。彼らが「まおちゃん計画」参加者に違いない。乗り込んだバスは朝霞駐屯地にある陸上自衛隊広報センターに。和光市に知り合いが住んでいるうちにオフ会をやっても面白いかな?と思いつつも結局果たせなかった場所。今回の企画がなければ態々訪れることはまずない。Kさんが言うに、最近、ここで仮面ライダー555の撮影があったのだとか。なぜ主人公がピザの配達でここに紛れ込んだのか謎だという。着いて、まず広報センターの2Fの会議室に。誰もエレベーターを使わずに階段を当たり前のように上るところがいかにも大会参加者らしい。館長からブリーフィングを受ける。説明慣れして、弁舌爽やか。その後、施設を見学。今日はイベントが開催されている。高機動車の試乗会は「駐屯地遊覧」でゆっくりとしたもの。装備品展示では小銃や携帯地対空ミサイルや携帯無反動砲などを触って構えることができる。狙撃銃の担当者の1人はレンジャー部隊の人なのか顔に迷彩を施してにこりと微笑んでいた。展示車両で特別なものは化学防護車など。車両に近づくと銘板を探してしまう癖が。
施設の中の展示は対戦車ヘリコプターAH-1Sと90式戦車、それとレンジャー部隊の装備品やコスプレコーナー、フライトシミュレーター、映像上映室など。AH-1Sは各種装備品がどの辺りに着いているのかとか、アレはなんの機材なのかとか想像したり。90式戦車はその中は入れないが、砲撃手用のハンドルと照準のセットが別に展示されていた。もちろんここでも銘板を確認。銘板があるということは、試作品であるが本物ということ。そう、ここに展示してあるもの、外の車両も含め、はほとんど研究試作か何かで作られたもののようだ。AH-1Sのプログラムされたフライトシミュレーターに乗った。20mm機関砲を射撃した時の反動も模されている。結構激しいのだなぁ。コスプレは女性参加者のグループが楽しんでいた。そんなこんなで割とあっという間に2時間が過ぎた。広報センターということもあって、女性の自衛官が多く配置されていた。我々以外にも多数の家族ず連れが訪れていたので、これは正解なのだろう。
バスの中でお弁当を頂く。次の目的地は那須の「明治・大正・昭和戦争博物館」。はっきり言ってかなりイロモノな施設だ。笑えないぐらいトホホな施設だったらどうしようかと不安を抱えながらバスに揺られた。そして、その施設はある意味で期待を裏切らず、ある意味で我々の予想を遥かに凌駕したものだった。お勧め。館長がご健在の内に一度訪れてみてはどうか。館長そのものが一番の目玉だった。館内に無造作に展示されていた、戦艦大和の大型模型は、東宝で使用したものを処分に困って譲り受けたものらしい。最初、皆で苦笑いしながら見ていたのだが、コアな参加者一行によって某有名特撮映画で艦橋を替えて別の船として使用された由緒正しい模型であることが判明した。そして、改めて「何故、こんなところに・・・」と感慨を新たにした。他にも満州国の本物の国旗とか・・・。如何にも贋物っぽいものもあれば、他のところでは見ることができない戦時下の生活品や出版物などレアなものや貴重なものもある。将に「玉石混合」。館長が亡くなったら、おそらくこれらの資料はほとんど全てガラクタとして処分されてしまうのだろう。きちんとした学芸員が資料整理すれば、他にはない資料として生まれ変わる可能性もあるのに。帰りに館長が企画した銀河高原ビール製造のビールを2缶購入。これもネタになりそうだなぁ。最後まで館長のテンポに振り回されながら、バスは博物館を出た。
16時過ぎに会場のホテルニュー塩原に到着。チェックインをし、荷物を部屋に置いて一休みした後に、レストランホールに。オープニングパーティ−だ。と、ゆっくりしすぎていた。ゲストの紹介が既に始まっていたようだ。野田元帥が話されている。話題は先日、トリビアの泉の「ガチャピンにはモデルがいる」の件。高千穂先生などが絡んだもっと詳しい話など。色々盛りだくさんな内に、乾杯の挨拶がなされ、パーティーが始まった。立食パーティー形式だったので、料理が瞬殺されてしまうという忌まわしい昔話を聞いてたこともあり不安だったが、実行委員会も十分承知だったのとホテル側がきちんとした対応をしたこともあり、料理が無くなって・・・という事態にはならずにすんだ。参加者多数の為、ちょっと目を離すと知人を探すのが大変というのは仕方ない事か。 アトム元年ということで、アトムがゲストにやって来る・・・手はずだったのだが、タイムパトロールの監視が入ってダメになった(笑)。 パーティーが終わってから気が付いた。自分が失敗をしていたことを。睡眠不足のところにお腹一杯食べ、そしてアルコールを摂取。これから、夜の企画に参戦するに辺り、激しい睡魔とのバトルが予想された。
分科会は1つ90分。今日は20時、22時。24時と3つの時限がある。20時〜は「アニメを報ずる」という「アニメ出版業界の恩師とも言われる飯塚氏の業界昔話」を聞く企画に惹かれたが、結局「電脳ゲーム版『星界の戦旗』の部屋」(赤井孝美、森岡浩之、江田恵一)の部屋に紛れ込んだ。発売前のゲームのデモ画面だけでなく、実際のゲームの様子も見ることができた。アーヴ語対応というのが如何にも。特有の表記故にルビ振りが必要でそれが大変だったようだ。大変と言えば、このゲームには森岡浩之の短編が付く予定なのだが・・・。大変みたいだ(苦笑)。
22時は「指輪物語・夜話2」(ひかわ玲子、小谷真里、他)。映画「指輪物語」を語る場。各人、最初はいつ、どこで見た?という話題から、「果たして3部で終わるのか?もしかしたら、補遺版が作られるのか?(笑)」とか、「アメリカではファンタジー映画は売れるという認識になったらしい。『エルリック』が映画化される。ムアコックはエターナルチャンピオンシリーズ全ての映画化権を売った。」という、事情通には周知かもしれないが、私には驚くべき情報が披露されたり、サムのあれほどまでの献身っぷりに萌え〜から、更に何故か今度売り出されるSFマガジン9月号はスゴイ。何がスゴイって表紙がスゴイ。一瞬別の雑誌だと見まちがえるほどの○○っぷり。特集で収録されている作品も、とつとつとした感じの文だった作品を浅倉氏による翻訳により、物凄いものになっていると。読みかけの本で『翻訳』という言葉が頭にあったこともあって、興味惹かれた。終わった後に『本体』の名簿登録すべく「ぬいぐるみ参加者の部屋」に駆けつけたが、時既に遅く、撤収完了していた。
24時。「『ロード・オブ・ザ・リング』字幕の裏話」という字幕の訳の問題について深く関わった高橋誠さんのネットなどではとてもできない裏話を聞くという企画に惹かれたが、ちょっと様子見のつもりが「真夜中のプログレはエンドレス」(巽孝之、菊地誠)にどっぷり。kさんが巽さんの『プログレッシブロックの哲学』を見せてくれ、その中にKBBやキルシェが紹介されていたのを見たのが理由。プログレに詳しくなくても楽しめそうだったから。主催の二人は最初5人ぐらいしか集まらないのではと懸念していたのだが、蓋を開けたら20人近くも。企画は持ち寄った秘蔵音源や映像などを鑑賞するというものなのだが、イエスやクリムゾンなど全く出ない独特な路線。しかし、そこで披露されたものの破壊力は物凄く・・・。EL&Pのライブ映像。押し倒されるオルガン。倒れるその瞬間に挿入される打ち上げ花火の炸裂シーン。これは・・・ガタコンで観た「ばくはつ吾郎」と同じネタだ。ギャグ映像としか見えない。そして極めつけの『回転するピアノ』。観た瞬間、SANチェックをファンブルして、一時的発狂。会場に広がる爆笑。すごい。続いて、72年に行なわれた後楽園ホールでのライブ映像。菊地さんは、「当時の外タレの日本公演は酷いものだったが、ELPは本当にきちんとやっている」と驚いていた。その公演では、いつものようにオルガンにナイフを突き立てるのではなく、日本刀で斬り付け、突き刺していた。時折入る、テロップに明治製菓やオリエント時計などがあり、民放の生放送らしいのだが・・・。
それから「破壊的な演奏によって既存の音楽を破壊することで、それの背景にあるものを破壊するという模索をしていたという点でキースとジミヘンは繋がっている」と、巽さんがウッドストックでのジミヘンのアメリカ国歌演奏の映像を参照した。
最後に「IT’S TOO LATE~ザ・ピーナッツ・オン・ステージ」をもう一度聴く。知らなかった・・・・。あの「モスラ」のザ・ピーナッツがクリムゾンの「エピタフ」をカバーしている・・・。しかも・・・(吐血)。このCD、手に入れるしか・・・
企画がプログレなこともあり、90分という規定はどこへやら。終わったのは28時。そらが白み始めていた。
一度も温泉に入っていないので、慌てて入る。そして、爆睡。
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