11月にオープンしたばかりのイクスピアリ内にあるライブハウス「Club IKSPIARI」。[http://www.clubikspiari.com/]
まさかこういう場所で奥華子さんのワンマンライブが催されるとは1年前には思いもしなかった。
が、ここのステージに奥さんが立っている。

1部のセットリストは以下の通り。

1.雲よりも遠く(P)
2.押し花(P)
3.私の右側(K)
4.涙の色(K)
5.君のためならできること(P)
6.Rainy day(P)
7.その手(K)
8.笑って笑って(K)

 残念ながら、上がっていたのかしばしば上擦り加減でハラハラ。
Rainy dayでは曲が不安定に・・・。
 初聴の人はいいだろうが、完成度の高いときの歌を聴き、そのパワーに圧倒された身としては折角の場が「勿体無い」と感じてしまう。
そういう残念さを所々で感じたが、もちろん全てではない。例えば、「笑って笑って」は伸びのある声が会場に響き渡り、歌い手の裏のメッセージも聞き手の奥底に届くものだった。

 MCで『僕』という人称を使うことについて質問があったとその理由を披露。理由は「男性の方がか弱いので、切ない歌を作るときには『僕』にしている」。見事な知見なり。

 2部が始まるまでの間、10分から15分ぐらい休憩時間。
最初に頼んだビールとフッシュ&チップスを漸く流し込んだところ、片付けに係が着たので追加オーダーの為にドリンクメニューを頼んだ。メニューは来たが特別にオーダーを尋ねられることもなく、こちらも絶対何かが飲みたいという訳でもなかったので結局オーダーせずに休憩時間が終わった。
新しい会場、店員の応対もきちんとしていて素晴らしいと思ったが、ここのフィッシュ&チップスは残念。
そして、もっと残念に思ったのはPAのいい加減さ。ほぼ中央の席にいて左側のスピーカーからしか声が聞こえないのは何故だろう。もともと左側にしかスピーカーがないのだろうか?
スケジュールを見るに昨日はルパン三世のテーマの作曲者の大野雄二さん率いる「大野雄二トリオ」、明日はブルースの金子マリさん。ジャズやフュージョンのお歴々が出演しているにしては余りに・・・
なまじ接客がいいだけにギャップが激しい。

 そうそう、2部が始まった。
初めて聞いたかもしれない
1.冬の宝石(K)
2.白い足跡(仮称)(K)
3.笑った数(K)
4.小さな星(K)
5.境界線(P)
6.楔(P)
7.伝えたい言葉(P)

 MCはいつものように大暴走。混乱のままに口にしてしまって、いやはや聞いている方が焦るほど。
「ディズニーランドを夢の国にしているのは動物などありえない形をしている『植え込み』だ!」までは良かったけど(^-^;;
 声の不安定さはまだ残っている。緊張のためか、体調不良のためか、心配。

 しかし、そんなのを吹き飛ばすようなセットリストだった。
 正直、この小奇麗で夢の国に繋がれている「クラブ イクスピアリ」という会場で『境界線』を歌うとは思わなかった。
真っ先に外すだろうと考えていた。
 ピアノに向い、深刻な顔つきでうつむきながらイントロを弾く。歌うのは青年期の閉塞感が溢れる生々しい歌詞。
こんな直接的な歌詞は、今の時代、普通の人は造らないし、歌わない。そう、だからこれは造ったものじゃない。出てきてしまったもの。
メッセージソングでは決してない。生の思いが吐露されたものなので聞き手も、そして恐らく歌い手も困惑してしまう歌。
辛い事を忘れて浮かれる「夢の国」ではあってはいけない歌。
だから選曲しないと考えていた。私は彼女を、シンガーソングライターとしては舐めていたのかもしれない。
そういう意味で今日のライブで最も衝撃を受けた曲だった。
 
 アンコール
1.サンタに願いを
2.ta.la.la.

 アンコールの選曲も見事。
 
 アンケートにメジャーデビューを目指した方がいいか、インディーズでまだまだ行った方がいいかとの質問があった。
広く知られ、沢山の人に聴いてもらいたいと思う反面、今日の不安定さを鑑みるにメジャーデビューしてステージに立って歌うにはまだ完成度が足りないと言わざるを得ない。
あちらに行くにはまだ磨くべきところがあると思う。
 
 これがトムリンソン・コート・パークの今年最後のライブを諦めて得た体験。
 別のバンドのライブを逃すのは12/4の夕暮れ風鈴楽団に続いて。
 予約のメールを入れて来場を期待させてしまって却って後悔しているが、これも代償だ。
 尤も、あちらはそんなに期待もなにもしていないかもしれないのだが(苦笑。

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