いぬもあるけば・・・「花曇り」
2006年4月4日 朝、大浴場に行って朝風呂に入り、汗を流す。
朝食は厚めのトースト2枚とお替り自由のコーヒー。
キュートな外国人女性とアメリカ人男性が「どこから来たの?」的な会話をしているロビーで併設されてるパソコンを使ってネットで調べ物をしつつ食べる。
後ろでは韓国人らしい数名が今日の予定を話し合っていたり、先ほどのアメリカ人男性が同国らしい男性に声を掛けていたり。
駅前留学よりここで彼らに声を掛けて観光案内する方が効果があるんじゃないかしらん。
当初、朝一の電車に乗って帰ろうかと考えていた。
しかし、折角休日を取ったのにただ帰るだけでは余りに休日が勿体ない。
第一、それではもうネタにならない!(ぉ
時刻表を見ると、天王寺から奈良に向かう路線がある。
奈良といえば思い出す知人が二人いるが、中でもマイミクのあさみさんが・・・
ということでネタのために・・・という訳ではなく・・・桜花を探す旅に。
ネットで確認してみると、吉野山や奈良公園の方はまだまだみたい。
唯一、7分咲きらしいのが法華寺だった。
9時過ぎにホテルをチェックアウト。
ある外国人男性達が空いたペットボトルに水道水を入れているのを見て、軽いショックを受けた。
そしてショックを受けた自分に対して更に・・・
随分、日本人は贅沢ものになったものだ。
ホテルから天王寺駅まで歩く。流石にまだ「やまちゃん」は開いてない。
JR関西本線に乗って奈良駅に。
法華時は奈良駅からそれほど離れていないようだけれど、道が不案内なのでバスに乗った。
航空自衛隊行きのバスなのだが奈良に施設があるとは知らなかった。
法華寺。
丁度、国宝秘仏「十一面観音立像」が特別開扉中だったのはラッキーだった。
木彫りの滑らかな肌と柔らかな髪、そして後光を表すのだろう蓮の枝。
収蔵庫の展示物に円形硯があった。
寺の境内には桃色に咲く枝垂桜が。
東庭園は七分咲きの桜をはじめとして様々な花木が植えられていた。
このまま奈良駅に戻るのは勿体無い気がしてきた。
奈良駅行きのバス停からちょっと行ったところに海龍王寺があるので寄ることにした。
事前情報何もなく寄ったので何も期待せずに。
[>http://www3.kcn.ne.jp/~mamama/nara/temple/kairyuouji-temple01.htm]
門を潜って三毛猫を見かけた。手を差し出したら、ぷいと横を向いて去ってしまった。
境内は雪柳の白い花で淡く彩られている。落ち着いた雰囲気。
本堂に入ってびっくり。特別開帳されていた「十一面観音像」に目を奪われた。
保存状態がとてもいいのだ。戦後まで秘仏として保存されていたらしい。
そのため、彩色や金箔、そして装飾品がきちんと残っている。
自分にヒットしたのは「はね毛」。「はね毛」萌え〜っ!
「はね毛」は萌え用語で「アホ毛」と言われるが、それよりも前に使われていた「触角」「アンテナ」がこの場合適切だろう。
衆生の苦しみ、苦しむ衆生を察知するための「アンテナ」・・・
他にも特別展示として「隅寺心経」や「海龍王経」が展示されていた。
国宝の「五重塔」もきちんと拝観。
とても居心地のいいお寺だ。
雪柳を散策しながら出ようとしたら、進路先で拝観受付の女性が黒猫に声を掛けている。
デジカメで撮影しようとしているところだった。
邪魔しないように戻って正規の道で出ようとしたところ・・・どうやら黒猫はモデルに厭きたらしく、丁度こちらにやってきた。
すかさず腰を落として手を差し出すと、じゃれてくれた。とても人懐こい。
受付の女性の話に寄ると、ほんの赤ちゃんだった頃から住職自らスポイトでミルクを飲ませるなどして育てたらしい。
最初に見た三毛猫もどうやら同様の様子。
お寺の入り口に幟が立ててあったことを思い出して話をすると、今「佐保路の三観音」という観光キャンペーン中らしい。
「レンギョウが見頃ですよ」と勧められて不退寺にも行くことに。
大通りを離れ、踏み切りを越えると静寂が。
しばらく歩くと不退寺に到着。
中に入れば、黄色が映えるレンギョウの花。
すぐに本堂に入らずに周囲を見て回る。様々な木々が植えられている。
後で判ったことだが、これらの木々のほとんどは先代の住職が整備したらしい。
蓮の入っている樽には金魚が。和金が一匹、出目金が二匹。
出目金の泳ぎを見て思い至ることがあった。
今まで出目金というのは観賞用としては品種改良であっても、魚としては裏進化だと考えていた。
でも、どうだろう。出目金の泳ぎはヘリのホバリングのようだ。鰓ヒレを巧く動かして垂直上昇。それどころかバックも軽やかに。
和金にはこの動きはできない。となると、これも1つの進化なのか・・・
そんな事を考えながら、樽の中を唯一の世界とする金魚たちの泳ぎを見ていた。
本堂に入る。をを!
在原業平朝臣御自作と伝えられる「聖観世音菩薩立像」。
その白い姿に映える白い大きな・・・「リボン」!「リボン」萌え〜!
業平朝臣の理想の女性ではないかと言われているとか。
そうか・・・業平朝臣はリボン萌えだったのか・・・(違
よく「三十二相」という。
外観のそれも一部に注目してゆく思想、美意識、エロティシズム。
それが転じて、その一部に特別な意味を持たせ、神聖化してゆく。
「萌え」はこれに通じるところがある。
となると、日本文化の伝統の大きな流れに「萌え」も位置づけられるのかもしれない。
仏師が木や石の中に何かを見出したときの感覚。
不退寺近くの「くるみの木」というCAFEで昼食。
お昼を過ぎているのに混んでいる。小洒落た雰囲気が有閑な女性を呼び寄せるのか。
観光客だけではなく、近くの無職・・・じゃなくて奥様方も子供連れで訪れていた。
席待ちの間、併設された雑貨店の品を見ていた。焼き物がいくつか。
桜の花のような色合いの皿が気になった。一柳京子さんの作品。知らない人だがチェック。
席が空いた。「とろろ芋の和風ドリア」を注文。
周囲のおしゃべり声の騒がしさが街中のCAFEを思わせる。
ドリアは・・・ともかく、ここ特製の味噌汁にびっくり。こんなに塩辛いとは。お水を美味しく頂いた。
豆入りのお握りを帰りの電車の中で食べるために購入。これは美味しかった。
バス停の地図で奈良駅までの道のりを確かめていたら、やってきたバスが止まってしまったので乗ることに。
奈良駅でお土産を買おうとしたのだが、あまりいいお菓子がない。
どうしようか迷っていると、もうすぐ京都行きの電車が出る。
お土産は京都駅で買うことに。
行き当たりばったりで最後は慌しい奈良散策だったが、とても落ち着いて五月蝿くなかったのが印象的だった。
よくある観光地のざわつきがない。平日だったこともあるが、それがとても良かった。
あさみさんの影響がなければ奈良には寄らなかっただろう。そういう点でもネタ・・・じゃない縁による旅だったなぁ。
もちろん京都へもJRの在来線で。京都駅のキヨスクでお土産を無事に購入。時刻表を確認したところ、これから乗る電車に乗れなかったら在来線のみでは蒲田まで帰りつけない事が判明。
時間を気にしないで散策した割りにはちょうどいい塩梅だった訳だ。
蒲田駅に着いたのは24時を過ぎていた。
朝食は厚めのトースト2枚とお替り自由のコーヒー。
キュートな外国人女性とアメリカ人男性が「どこから来たの?」的な会話をしているロビーで併設されてるパソコンを使ってネットで調べ物をしつつ食べる。
後ろでは韓国人らしい数名が今日の予定を話し合っていたり、先ほどのアメリカ人男性が同国らしい男性に声を掛けていたり。
駅前留学よりここで彼らに声を掛けて観光案内する方が効果があるんじゃないかしらん。
当初、朝一の電車に乗って帰ろうかと考えていた。
しかし、折角休日を取ったのにただ帰るだけでは余りに休日が勿体ない。
第一、それではもうネタにならない!(ぉ
時刻表を見ると、天王寺から奈良に向かう路線がある。
奈良といえば思い出す知人が二人いるが、中でもマイミクのあさみさんが・・・
ということでネタのために・・・という訳ではなく・・・桜花を探す旅に。
ネットで確認してみると、吉野山や奈良公園の方はまだまだみたい。
唯一、7分咲きらしいのが法華寺だった。
9時過ぎにホテルをチェックアウト。
ある外国人男性達が空いたペットボトルに水道水を入れているのを見て、軽いショックを受けた。
そしてショックを受けた自分に対して更に・・・
随分、日本人は贅沢ものになったものだ。
ホテルから天王寺駅まで歩く。流石にまだ「やまちゃん」は開いてない。
JR関西本線に乗って奈良駅に。
法華時は奈良駅からそれほど離れていないようだけれど、道が不案内なのでバスに乗った。
航空自衛隊行きのバスなのだが奈良に施設があるとは知らなかった。
法華寺。
丁度、国宝秘仏「十一面観音立像」が特別開扉中だったのはラッキーだった。
木彫りの滑らかな肌と柔らかな髪、そして後光を表すのだろう蓮の枝。
収蔵庫の展示物に円形硯があった。
寺の境内には桃色に咲く枝垂桜が。
東庭園は七分咲きの桜をはじめとして様々な花木が植えられていた。
このまま奈良駅に戻るのは勿体無い気がしてきた。
奈良駅行きのバス停からちょっと行ったところに海龍王寺があるので寄ることにした。
事前情報何もなく寄ったので何も期待せずに。
[>http://www3.kcn.ne.jp/~mamama/nara/temple/kairyuouji-temple01.htm]
門を潜って三毛猫を見かけた。手を差し出したら、ぷいと横を向いて去ってしまった。
境内は雪柳の白い花で淡く彩られている。落ち着いた雰囲気。
本堂に入ってびっくり。特別開帳されていた「十一面観音像」に目を奪われた。
保存状態がとてもいいのだ。戦後まで秘仏として保存されていたらしい。
そのため、彩色や金箔、そして装飾品がきちんと残っている。
自分にヒットしたのは「はね毛」。「はね毛」萌え〜っ!
「はね毛」は萌え用語で「アホ毛」と言われるが、それよりも前に使われていた「触角」「アンテナ」がこの場合適切だろう。
衆生の苦しみ、苦しむ衆生を察知するための「アンテナ」・・・
他にも特別展示として「隅寺心経」や「海龍王経」が展示されていた。
国宝の「五重塔」もきちんと拝観。
とても居心地のいいお寺だ。
雪柳を散策しながら出ようとしたら、進路先で拝観受付の女性が黒猫に声を掛けている。
デジカメで撮影しようとしているところだった。
邪魔しないように戻って正規の道で出ようとしたところ・・・どうやら黒猫はモデルに厭きたらしく、丁度こちらにやってきた。
すかさず腰を落として手を差し出すと、じゃれてくれた。とても人懐こい。
受付の女性の話に寄ると、ほんの赤ちゃんだった頃から住職自らスポイトでミルクを飲ませるなどして育てたらしい。
最初に見た三毛猫もどうやら同様の様子。
お寺の入り口に幟が立ててあったことを思い出して話をすると、今「佐保路の三観音」という観光キャンペーン中らしい。
「レンギョウが見頃ですよ」と勧められて不退寺にも行くことに。
大通りを離れ、踏み切りを越えると静寂が。
しばらく歩くと不退寺に到着。
中に入れば、黄色が映えるレンギョウの花。
すぐに本堂に入らずに周囲を見て回る。様々な木々が植えられている。
後で判ったことだが、これらの木々のほとんどは先代の住職が整備したらしい。
蓮の入っている樽には金魚が。和金が一匹、出目金が二匹。
出目金の泳ぎを見て思い至ることがあった。
今まで出目金というのは観賞用としては品種改良であっても、魚としては裏進化だと考えていた。
でも、どうだろう。出目金の泳ぎはヘリのホバリングのようだ。鰓ヒレを巧く動かして垂直上昇。それどころかバックも軽やかに。
和金にはこの動きはできない。となると、これも1つの進化なのか・・・
そんな事を考えながら、樽の中を唯一の世界とする金魚たちの泳ぎを見ていた。
本堂に入る。をを!
在原業平朝臣御自作と伝えられる「聖観世音菩薩立像」。
その白い姿に映える白い大きな・・・「リボン」!「リボン」萌え〜!
業平朝臣の理想の女性ではないかと言われているとか。
そうか・・・業平朝臣はリボン萌えだったのか・・・(違
よく「三十二相」という。
外観のそれも一部に注目してゆく思想、美意識、エロティシズム。
それが転じて、その一部に特別な意味を持たせ、神聖化してゆく。
「萌え」はこれに通じるところがある。
となると、日本文化の伝統の大きな流れに「萌え」も位置づけられるのかもしれない。
仏師が木や石の中に何かを見出したときの感覚。
不退寺近くの「くるみの木」というCAFEで昼食。
お昼を過ぎているのに混んでいる。小洒落た雰囲気が有閑な女性を呼び寄せるのか。
観光客だけではなく、近くの無職・・・じゃなくて奥様方も子供連れで訪れていた。
席待ちの間、併設された雑貨店の品を見ていた。焼き物がいくつか。
桜の花のような色合いの皿が気になった。一柳京子さんの作品。知らない人だがチェック。
席が空いた。「とろろ芋の和風ドリア」を注文。
周囲のおしゃべり声の騒がしさが街中のCAFEを思わせる。
ドリアは・・・ともかく、ここ特製の味噌汁にびっくり。こんなに塩辛いとは。お水を美味しく頂いた。
豆入りのお握りを帰りの電車の中で食べるために購入。これは美味しかった。
バス停の地図で奈良駅までの道のりを確かめていたら、やってきたバスが止まってしまったので乗ることに。
奈良駅でお土産を買おうとしたのだが、あまりいいお菓子がない。
どうしようか迷っていると、もうすぐ京都行きの電車が出る。
お土産は京都駅で買うことに。
行き当たりばったりで最後は慌しい奈良散策だったが、とても落ち着いて五月蝿くなかったのが印象的だった。
よくある観光地のざわつきがない。平日だったこともあるが、それがとても良かった。
あさみさんの影響がなければ奈良には寄らなかっただろう。そういう点でもネタ・・・じゃない縁による旅だったなぁ。
もちろん京都へもJRの在来線で。京都駅のキヨスクでお土産を無事に購入。時刻表を確認したところ、これから乗る電車に乗れなかったら在来線のみでは蒲田まで帰りつけない事が判明。
時間を気にしないで散策した割りにはちょうどいい塩梅だった訳だ。
蒲田駅に着いたのは24時を過ぎていた。
コメント